2016年06月20日

巨人の骨が発掘されているらしい


 子供の頃は、世界の不思議なことにワクワクしたものですが、最近、ワクワクするような事はありません。

 巨人族の骨が発掘されたという記事もたまに見かけますが、出典は辿れず、イカサマ写真という場合が、・・・100%。

 例えば、下の写真は、今日見つかった身長20mの巨人の骨です。進撃の巨人は実在した?

巨人の骨


 この写真はイカサマです。なぜ、そう断言できるのか。できるのですよ。それは簡単なこと。管理人が作った写真だから。

 身長20mまでいかなくとも5、6メートルの巨人っていないのでしょうか。

 記録に残っている最も背の高い人は、ロバート・パーシング・ワドロー (Robert Pershing Wadlow)で、死亡時の身長は272 cmだったそうです。

 江戸時代の男性の平均身長は、155~158cm程度。では、現在はというと、男性で167.3cm。約150~200年の間に10cmも伸びています。このまま伸びていけば、1500年後には、250cmが平均身長になる?

 日本人って昔からメモ魔だったようです。1560年6月12日に起きた桶狭間の戦いの日の天候まで分かる国は日本しかないのではないでしょうか。この日の天気はお公家さんの日記から分かるそうです。

 メモ魔の日本人は何でも記録に残す。歴史的人物の中には180cmを超える大男がたくさんいたようです。身長が高いだけではなく身体も大きく力も強い。暴れん坊将軍として有名な八代将軍徳川吉宗は、身長が六尺(約180cm )もあったそうです(天英院の父・近衛基熙の記録)。

 なお、岡崎市鴨田町・大樹寺にある歴代将軍の位牌(慶喜を除く)は、将軍の生前の身長で位牌の高さが決められているとの伝承があり、それによれば、吉宗の身長は155.5cmとなります。この位牌の伝承はいろいろ問題がある気がします。

 昭和33年から34年にかけて増上寺の徳川家墓地の発掘調査が行われ、その結果は『増上寺徳川将軍墓とその遺品・遺体』 鈴木尚・矢島恭介・山辺知行、東京大学出版会、1997.12、にまとめられています(本サイトでは『和宮シリーズ』で詳しく書いています)。

 発掘調査で分かった将軍の身長と大樹寺の位牌の高さで最も大きな差があるのが徳川家重と家茂で、家重の場合、発掘調査の結果では156.3cmと推測していますが、大樹寺の位牌の高さは151.4cmとその差は4.9cm。この値を小さいと考える人がいるのに驚いてしまいます。片側4.9cmの誤差を容認するのであれば、両側で9.8cmの誤差になります。身長の場合、これはとても大きな誤差と言えるでしょう。家茂の場合はさらに大きな値になっています。

将軍名薨去満年齢位牌の高さ発掘調査推定身長
初代家康73歳159.0cm
第2代秀忠52歳160.0cm157.6cm
第3代家光46歳157.0cm
第4代家綱38歳158.0cm
第5代綱吉62歳124.0cm
第6代家宣50歳156.0cm160.0cm
第7代家継6歳135.0cm未発見
第8代吉宗66歳155.5cm
第9代家重49歳151.4cm156.3cm
第10代家治49歳153.5cm
第11代家斉67歳156.6cm
第12代家慶60歳153.5cm154.4cm
第13代家定34歳149.9cm
第14代 家茂20歳151.6cm156.6cm
第15代慶喜76歳なし-
注)満7歳にならずに亡くなった家継の身長は高すぎます。現代の6歳男児の平均身長は116.6cm。135cmになるのは9歳頃。

 綱吉が小人症だったともっともらしく医学の知識を振りかざす人って、学者とはほど遠い気がします。そもそも前提が成立していないのに小人症という議論には至らない。まさに、知識をひけらかしているだけ。

統計処理してみる

 一応、統計分析してみました。例えば14人の将軍のうち満7歳にならずに亡くなった家継の身長は外れ値として検出されます。次に、綱吉の位牌の高さは124.0cmと異常に低い。これも外れ値として検出されるので除外すると、今度は偏差が小さくなりすぎる気がします。当時の男性の平均身長155cm前後の大きさで位牌を作ったというのが本当のところではないでしょうか。

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(家継、綱吉のデータが外れ値として棄却され、残り12人の将軍の平均身長は155.2cm、標準偏差は3.198になります。以前公開した上のエクセルシートはこんな感じで使います。DLしたものの使い方が分からない人がいるかも。)

 オバマ大統領は185cm。安倍首相は175cm。その差は10cm。この10cmという差は、それほど大きな差ではないと感じます。二人が並んで写っている写真を見ても違和感を感じません。

 ところが、15cmの差になると全く違う。例えばプーチン大統領は身長170cmですが、オバマ大統領(185cm)とのツーショットを見るとまるで大人と子供のように見えます。

「頭半分違う」という言葉の謎

 最近の成人男性の頭の大きさ(頭頂からあご下まで)は、23.9cmだそうです。
 「頭半分出る」という言葉があります。上の数値をあてはめると、頭半分とは12.0cmになります。

 頭の大きさは、成人の場合、必ずしも身長とは比例しないようです。身長が低いから頭も小さいというわけではない。"小顔"に関心のある女性の方はよくご存じでしょう。

 「頭半分違う」とは、我々に感覚的に備わった尺度で、これ以上違うとすごく違うように感じてしまう。身長差が10cmであれば「頭半分違わない」ので違和感を覚えない。ところが、15cm違うと「頭半分違う」ので違和感を感じてしまう。そんな気がします。

巨人族はいるのか

 身長が272 cmだったロバート・パーシング・ワドローのように長身の人間が実在したことが確認されています。3メートルを超える身長の人がいてもおかしくはありません。彼は脳下垂体腫瘍のために身長が伸びたんだよ、と思う人もいるでしょう。ネット上の常識は疑いましょう。

330px-Robert_Wadlow.jpg

 ロバートの隣にいる男性は彼の父親で身長は182cm。これから算出すると写真撮影時のロバートの身長は267cm程度だと思われます(ロバートは生涯身長が伸び続け、22歳で亡くなる直前が最も身長が高かった)。

 では、4メートルの人間は? いるかも知れません。
 では、5メートルではどう? ・・・。
 では、6メートルでは?   さすがにそこまではいないと思うけど。

 人間が巨人になれない理由は、直立歩行が原因のひとつです。直立姿勢で脳まで血液を送るには、身長が高いほど心臓の負担が大きい。歴史的に長身だった人の寿命を調べてみると、長生きできても55歳が限度のようです。第2の心臓と言われる脚が衰え、心臓の機能をサポートできなくなると長くはもたない。

 昔から、人間は巨人に憧れているように思います。ハリーポッターのハグリッドのように。
 だから、巨人の骨発見の記事や写真に注目してしまう。

 巨人の実在が確認されたかのようないたずら記事や写真がたくさん出回っています。
 しかし、一つとしてまともなものはない。

 2010年10月28日にナスジオが「"Skeleton of Giant" Is Internet Photo Hoax」という記事を公開しています。

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イカサマはいらない。本物を見たい!

 イカサマ、ねつ造、欺し。何が面白くてやっているのでしょうか。
 ネット上にフェイク画像があふれている中で、やはり、知りたいのは『本物』。

 例えば、下の写真。この写真は本物です。なぜ、そう断言できるのか。できるのですよ。管理人が写した写真だから。
 
プレインカ遺跡の不思議な写真


 この写真は正真正銘の本物です。関心のある方は過去記事『ボリビアの秘境プレ・インカ遺跡で撮影した不思議な写真と動画』をご覧下さい。

 偽物にはウンザリです。『本物』だけが持つ輝きが好きです。



posted by ネコ師 at 21:19| Comment(0) | ミステリー | 更新情報をチェックする
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