2015年08月05日

水平線ってどこにあるの?:詳細に距離を計算してみる


 以前録画しておいたビデオを見ていたら、「水平線ってどこにあるの?」というフレーズが目にとまりました。2015年5月31日、フジテレビで放映された「拝啓!ガリレオ様」という番組です。("ガリレオ"というフレーズで録画設定しているので、たまたま録画されていた番組です。)

 この問いについての解答として、国立天文台の懸秀彦准教授が、三平方の定理で説明していました。

 浜辺に立った人の身長により、値は異なりますが、身長が170cmの場合、水平線は4.7km先にあるという解答でした。地球の半径約6400km、そして、それに観測者の身長を加えた値を用いて、三平方の定理で水平線までの距離を計算するというものです。

 これを見て、「へぇ〜っ」と思いました。話を簡単にするために概略の計算方法を示したのでしょうが、とても違和感を感じました。

 なぜ違和感を感じたのか。

 それは有効数字の考え方です。地球の半径はキロ単位でしかも100km単位で数字を丸めています。一方、人間の身長は170cm。メートルに直したら1.7mです。「地球の半径6400000m」と「地球の半径+人間の身長:6400000m+1.70m」という二つの値で、三平方の定理を使うのです。とても乱暴な計算です。

 管理人は、こんな計算は怖くてできません。
 さらに、地球は真円ではないので、緯度により半径が異なります。その影響はどのくらいになるのでしょうか。

 早速計算してみました(笑)。

Distance_HL.gif


 観測場所はどこでも良いのですが、大洗港の脇の砂浜にしました。
 緯度は、「36度18分06秒」です。
 次に、観測者の身長ですが、身長では計算できないので、「観測者の目の高さまでの身長」としました。(身長で計算する場合は、頭頂から目の中心までの距離約11cmを身長から差し引く必要があります。)
 地球の大きさについては、Wikipediaの数値を用いて、赤道半径6,378.137km、極半径6,356.752kmの回転楕円体として計算しました。

 その計算結果が以下の値です。

  4651.889026m

 4.65km。四捨五入すればテレビの解答である4.7kmにかなり近い値です。

 以上のように、今回は、精密に計算した結果も概略の結果もほとんど一緒という結論になりました。この値の差が大きければ、どの要素が計算結果に大きく影響するのか検証しようと思ったのですが、かなり近似値になったのでやめました。

 管理人としては、なんとなく不完全燃焼です。この差がもっと大きければ、有効数字の話をしたかったのですが、それは別の機会にします。

 (管理人にとって、二つの方法では計算精度が全く違うのに、なぜ、こんなに近似する数値になるのかということの方が関心事です。)

 この計算の面白いところは、「高い所に登ったとき、どこまでの範囲を見通せるか」という疑問に答えることができる点です。スカイツリーに登ったら、どこまで遠方が見えるのか、富士山山頂からならどうか、など疑問に思っても、簡単に計算できます。

 

posted by ネコ師 at 02:57 | Comment(0) | 技術計算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月10日

Excel:岩井法による確率雨量・流出解析計算シート


 以前、岩井法による確率計算をエクセルで行うブックを公開しました。

Excel:岩井法による確率雨量計算シート

 この時のエクセルブックは、とりあえず、自分にとって必要な部分だけ作ったものでした。

 しかし、確率雨量を求めると、流出量を計算したくなります。やはり、確率雨量と流出解析はセットですよね。

 今日は、少し時間があったので、以前公開したエクセルブックに、流出量解析を行うプログラムを追加しました。バージョンアップ版を公開します。

 理論面も少しだけ触れています。関数式を見れば、計算で何を行っているのか分かるように、最低限の情報を記載しました。また、シート全体をブラシュアップしたので、初心者の方にも、かなり使いやすくなったと思います。

 今回公開するエクセルブック(ファイル)は、様々なケースを簡単に試算できるようにしています。

 例えば、
 1000年に一度の降雨も計算できるようにしています。この雨量は何年に一度の雨量? ということも簡単に分かります。
 流出解析では、流出係数、地形別流域面積などの諸係数を自由に変更できます。都市開発等により、平坦地と山地の割合が変わった場合の流出量の試算も簡単にできます。 

 前回のエクセルブックのダウンロード数がとても多いのに驚いています。
 でも、岩井法を理解してダウンロードしている人は少ないのではないかと思い、少し、説明を加えました(統計学の知識があることが前提ですが)。
 
 前回のものをバージョンアップしたエクセルブックは、以下のリンクからダウンロードできます。
 パスワードを再設定しました。passは、スミルノフ検定と同じにしました。ダウンロード数が多いのですが、その数が適正だとは考えられない。このため、簡単にダウンロードできないようにしました。
 ダウンロードは、こちらから(⇒現在、DLリンクは無効です。下の追記をご覧下さい。 2015/11/10)

 管理人がこのシートを公開する理由は、いろいろな試算を数多く行うことで、それぞれのパラメーターが計算結果にどのように影響を与えるか、ということを実感して欲しいからです。そのためのツールとして作っています。 この試算経験は、物事を直感的に捉えるための技術者にとってのプラットホームになると思います。特に、現場経験の少ない若い人や学生の方ほど、それぞれのパラメーターが計算結果にどれほど影響を与えるのか、その感覚をつかんでおいた方が良いでしょう。

 なお、このエクセルブックについての質問は受け付けません。
 シートの改変は自由ですが、再配布はあらゆる形態で一切認めません。

Iwi_Method_Image.gif


 
【追記】
 このブックのダウンロード数がとても多く驚いています。たぶん、1000件を超えているようです。誰がダウンロードしているのか不思議です。とてもマイナーな内容なのに。
2015/7/14  常識的に考えられない数のDLがあることから、Passwordを強化設定。
2015/11/10  現在、DLリンクは無効です。先日、200件のDL数に設定したのですが、規定数以上のDLがあったらしく、ファイルは削除されてしまいました。管理人は、バックアップを持っていなかったので、再アップできません。途中段階のファイルは手元にあるので、要望があればまた作ります。欲しい方はコメントして下さい。


posted by ネコ師 at 22:37 | Comment(98) | 技術計算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月05日

Excel:スミルノフ・グラブス検定をExcelで行うシートを無料公開


 統計処理を行う上で困るのが、異常な値を示しているデータの存在。
 このデータを入れるか外すか、悩みます。外すにはそれなりの根拠が必要となります。

 異常データを棄却する方法としてスミルノフ検定があります。
 ところが、これを使うのは結構大変。webで見てもよく分からない。表が公開されていますが、今の時代、表を使うというのも違和感があります。こんな時は、Excelで計算するのが一番。そんな訳で、Excelで作ってみました。

 異常値の排除には、標準偏差を用いた2σ法や3σ法もあります。
 この計算もできるように作っています。意外に便利です。スミルノフ検定結果の妥当性を確認するのに使えます。式や手法を無批判にそのまま適用するのではなく、常に疑ってかかる姿勢が大切かと思います。

 自分用に作ったものなので綺麗なシートではありませんが、欲しい人には役立つと思います。これって、web上になぜか公開されていません。このため自分で作りました。

Smirnov‐Grubbs1.jpg

 ダウンロードは「データ検定用シート.xlsm」をダウンロードしてお使い下さい。(⇒現在、このリンクは無効です。本記事最下部をご覧になり入手して下さい。)

 以下のリンクが開くので、赤枠部分をクリックしてダウンロードして下さい。

download005.gif


 なお、「なんでも保管庫2」でも同様の記事をアップしています。

 統計は好きではないので、質問にはお答えできません。悪しからず。


追記

 このファイルのダウンロード数が異常に多いことから、DL数の制限を200件にしました。すると、あっという間に200件を超え、アップローダーのファイルが削除されました。
 管理人はこのファイルのバックアップを紛失したのですが、先日見つかったので、再度アップします。DL制限数は500件です。(2015/12/10設定)

 追記:上のDLも上限数を超え、ストレージから削除されました。
 管理人としては、このようなマイナーなファイルが考えられないくらいの数のDLがなされていることに疑問があるので、公開は中止します。

 コメント欄に欲しいと書いた人だけに個別に送付するスタイルに変更します。
 なお、異常ダウンロードのためにこのような制限を設けているのは、このファイルと岩井法のファイルだけです。


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posted by ネコ師 at 02:04 | 技術計算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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